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医学における技術利権の果てに至った悲劇の一例




 

 

医学史において、麻酔という外科医の夢であった技術の開発者たちは、不幸/不名誉な死に方をした…という話です。
ただし、自分の業績に相応の対価を求めるのは当然なので、金に目がくらんだ末路…という話ではなく起因がなんであるかはさておき、基本的に悲劇が偏っただけですね。

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後述しますが、この当時って床屋=医師みたいな時代よりは進歩したものの、歯科医と医師の区別みたいなのも曖昧だったんだなあ…と。
まあ麻酔なし手術とかの時代だから当然か…とも思いますが。

関わった人間

歯科医ウェルズ:獄中で自殺
歯科医モートン:落馬して脳出血で死亡
科学者ジャクソン:精神に異常をきたし精神病院で死亡
医師ロング:南北戦争中、軍医として死亡(例外と言えるかもしれません)

時系列

1844 歯科医ウェルズが、笑気をもちいて自らの歯を抜かせることに成功
1845 成功例を重ねたウェルズはマサチューセッツ総合病院で公開実験を行うも、運悪く失敗
1846 10月モートンがマサチューセッツ総合病院で公開実験手術、全身麻酔の成功とされる
1848 ウェルズ、女性に硫酸をかけたかどで投獄され獄中で自害
1849 全身麻酔を特許化しようとするモートンに、医師ロング、エーテルのアドバイスをしたジャクソン両名が優先権を主張

概要

歯科医ウェルズが1844年に、笑気を用いて自らの歯を抜かせ、これを麻酔の成功とし、同様の成功例を積み重ねて1845年に効能を認めてもらうためにマサチューセッツ総合病院で公開実験をするが、運悪く失敗。しかし彼は諦めきれずに様々な調査を続ける。

ウェルズの助手であったモートンは、ウェルズが自分の抜歯に成功した1844年にボストンで歯科医院を開業、翌年の失敗に終わったウェルズの公開実験にヒントを得て、笑気ではなくジエチルエーテルをを使って患者を眠らせることを考案。
そこにボストンの科学者ジャクソンがあらわれ、ジエチルエーテルの効果を示唆、それを元に1846年、ジエチルエーテル麻酔による抜歯に成功し、同年10月にマサチューセッツ総合病院で公開のもと、ジエチルエーテルを使って頸部血管腫の切除手術成功をもって、全身麻酔の発見者としての栄誉をえた。

モートンはこれを特許にしようとするも、モートンの公開実験の少し前、地方医師のロングもエーテルを用いて手術を行っており、それが1849年に報告され、優先権を主張。さらにモートンにエーテルの効用を示唆したジャクソンも優先権を主張して、長い論争となった。

ウェルズもモートンの行為に立腹、国外で麻酔の功績を認めてもらうために様々な活動をしたが奏功せずに、帰国後に麻酔薬の実験をしているうちに中毒になり、1848年にNYで女性に硫酸をかけたかどで逮捕、投獄され、獄中でクロロホルムを嗅いで自殺。
モートンは裁判で財産を使い果たし、48歳で馬車から墜落し脳出血で死亡、そのモートンの墓碑に麻酔発見者としての賛辞を描かれているのを見たジャクソンは次第に精神異常をきたして、精神病院で七年をすごしたのちそこで死亡、ロングは南北戦争で軍医として死亡。



余談

このような「当然の対価」を越えてない?みたいな、人工呼吸器が不足して小児が死んでいく時代に、
代替手段を見つけた医師たちへ小児の命をガン無視して、頑なに使用を認めなかった銭ゲバ医師と戦った現代の海賊王という実話があるのですが、それについてはこちら

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普通に手紙をだせば返信してくれるのも驚きましたが、それは亜留間先生だからだと思いましたが笑

ところで歴史を遡ると、医学って常にバックグラウンドが教会だとか、そういう政権的な立場か、もしくは祈祷などの科学とは程遠い分野のどちらかに属していたこと多いよね…と。
現在でも政権のツールとして活用してるアホ…失礼、売国奴や銭ゲバ多いですし。
祈祷レベルにすら達していない反ワクビジネスの養分に立候補している人間の多さにも驚きますが、結局のところ人の精神は科学に比例することなく、全く進歩していないということかなぁと…




 

 

Posted in このえ書架 , 医学

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