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陸軍と海軍と脚気と壊血病




 

 

自分が見聞きした映画、小説にラノベや漫画などに偏りがひどいせいかでしょうか?
海軍/空軍=頭がいい、陸軍=あまりよくない、という印象があったりします。

もちろん戦時か否かを問わずに、その展開や運用が違うので、一つの物事への対応をそのまま比較できませんので、これは明確に「間違い」です。

例えば食料がない、という問題に、国内なら陸軍が陸路で鉄道なり車で輸送はできても、海だとそうはいかない、しかし国外であれば陸路はほとんど意味をなさない。
(国によって事情全くかわりますし、各軍ともそれぞれ陸海路はもっているでしょうが)
というような、平時より「想定する事態と常識」が違うことに由来する、各種問題への対応速度などの違いは避けられないものとして存在します。

そういう事実はあるとしても、陸軍ってアレなの?と感じるエピソードは多い気がするので、脚気と壊血病というものを例に二つほど紹介します。
前回に続き、ネタ元はこちら

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脚気

ビタミンB1の不足からおこる、現代日本では基礎疾患がなければほぼ見られないものです。
全身の筋肉痛から脱力、重症化すると心不全で死亡するという病気で、明治時代までは軍隊での発生が重要な問題とされていました。

色んな意味というか、とばっちりで話題の東京慈恵大学の創始者高木兼寛は海軍の軍医として脚気の原因を比較試験によってつきとめて解消に導いた人ですが、対して陸軍の軍医、森鴎外は感染症であるという説にこだわって、結果日露戦争の傷病者37000人のうち27000人は脚気で死亡しました。

この背景は知りませんが、プライドとか陸軍VS海軍みたいなゴミのようなプライドの戦いでもあったんですかね。
いずれにしても検証しようがないのですが人災なのでは?という印象はぬぐえません。

ちなみにこちら慈恵大学掲載のエピソード
http://www.jikei.ac.jp/jikei/history_1.html



壊血病

こちらはビタミンCの欠乏でおこる、手足や歯肉の腫れ、全身性の皮下出血などを伴う病気です。
交易が発生した古代ギリシアやローマの時代からすでに観測されていたようです。

イギリス海軍の軍医であるリンドは、1747年にはじめて比較試験を取り入れた臨床試験を行い、壊血病に対するミカン属の有効性を証明、オレンジとレモンがもっとも有効であるという結果を得ました。

一方のフランス陸軍は壊血病はストレスのせいである、という説にこだわりナポレオン軍の時代から第一次世界大戦まで、ほぼ同じような悲惨な状態であったと言われています。

それぞれがなかなかに強烈…と感じるエピソードですが、それは今の時代の科学恩恵を受けているからそう感じるのであって、当時だったらやむなし…という感覚だったかもしれません。

治療や食料という兵站に問題を持つ疾病なわけですが、それを運用する軍という機構において、政治的な理由も介在しなかったとは考えにくいので、そういった事情も混みあったのでしょう。

こういった過去の事例に学べることは多いと思うのですが、人はいつまでたっても
「見たいものを見たいように、都合よく見たい」という病は克服できないことは多いのでしょうね笑




 

 



Posted in このえ書架 , 医学

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