私は普段の音楽制作にはApollo16とLogicProX、そしてUADプラグインをめちゃくちゃ使っています。
その視点から視てUniversalAudioのVoltシリーズはApolloとどういう線引きをしたモデルだろう?と考えて比較してみました。
まずVoltをおすすめできるのは
「スマホやタブレットでも音楽を扱いたい」
「ボーカルや楽器を録音したりしつつ、配信などもやりたい」
というフリースタイル的な人です。
Volt公式サイト
https://www.uaudio.jp/audio-interfaces/volt.html
ー入出力について
最上位モデルは4つのIn/Outがあるのですが、ゲスト呼ぶ時などはそもそもミキサー使うでしょうし、個人用途と考えるとマイクと楽器の二つをつなげられるモデルでいいのではと思います。
もちろん4つあればボーカル、ギター、ベースにあと一つ…と繋げられ、いちいち挿しなおすとか外部ミキサーで調整しなくてよいということになるので、余裕があるならおすすめします。
ーApolloと比較
プラグイン
DSPがないという点でUADプラグインを使用する時にはパソコンのスペックに挙動が全依存しますが、よほど古いマシンでなければ問題ないかと思います。
そもそもこれで数十トラックにプラグインをさしてがミックス!というのは前提が間違っていますね。
録音品質
高性能なAD/DAコンバータではないのですが、これも録音の音質を気にするマシンではないのでどうでもいいかなと。
なので商業レベルのリアルな音や高品質な録音を目指してはいけません。
プリアンプチューブスタイル を再現、と売りにしているのはあくまで”再現”であることは注意…と思ったのですが、正直そこまで気にするなら買うべきマシンではないでしょう。
配信
まず大前提でApollo製品はOBSなど配信には基本的に非対応です。
参照ブログ
https://norikazu-miyao.com/?p=33917
なので冒頭で書いたようにUniversalAudio製品で配信もしたい場合はVoltを選ぶことになります。
配信がメインの場合は、最初の製品選択が変わってくるので注意しましょう。
初心者向け注意
YOASOBIで「Macbookだけで作曲」というインタビューを読んだ方は多いでしょうが、
https://www.snrec.jp/entry/interview/yoasobi_the-book_1
誤解してはいけないことはあくまで作曲というステップ、つまり音が鳴ればそれでよい段階であって、レコーディングやミックスなどは普通にスタジオでやっていることです。
それと元々機材などに造詣が深く、結果的に今のスタンスになっただけということであって、
「わからなくても、なくても結果が出せる」ということではない、ということはジャンルを問わずに誤解すると致命的なことになり、長い時間を無駄にするので注意しましょう。
掛け算できないけど、関数問題は解ける!という悲しき間違いに気づくのに数年かかった…みたいなことになります。
このパターンで、前提知識がなさすぎてMacbookで商品レベルに全部できる!と誤解している方にはけっこう驚きました…
冒頭では「ボーカルや楽器を録音したりしつつ、配信などもやりたい」というフリースタイル的な人と書きましたが、別の言い方をすると、がっつりと高音質を目指してやるなら向いていないマシンともいえます。
自分はどのスタイルでやりたいか?を見極めてから買うのをおすすめします。